ゆるゆるな毎日♪

日々あったことを綴ります。

最近読んだ本たち。 27.

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『私の命はあなたの命より軽い』近藤史恵さん 講談社文庫。

主人公は東京で夫と暮らす遼。出産を間近に控えているのですが、夫が急に半年の海外出張が決まり里帰りする事になりました。
いざ帰ると家族の様子がおかしい。
とても仲の良い家族だったのに‥。
いったい何があったのか?
違和感の正体。衝撃的でした。
これをきっかけにミステリーと近藤史恵さんの作品にはまりそうです♪

結婚したあとの家族との距離感や関係について考えさせられました。仲は良いのに疎外感を感じる瞬間。なんでも事後報告になる寂しさ。
完璧だと思っていた親のそうではない部分を見つけてしまった衝撃。
環境が変わった後の女の友情。
私にも思い当たります。
埋めたいと思う気持ちも有りましたが、読み終えた瞬間、辞めておこうと決意しました。
知らなくて良いことがこの世にはあるようです。
パンドラの箱は開けてはいけない‥。

最近読んだ本の主人公の中では、遼が一番自分と重なりました。
それは長女であること。遠方に住んでいるからというだけではない気がします。
そのせいか、兄弟が弟でよかったー!!
と心の底から思いました。
妹の美和。かなり病んでます。
そうなったのは遼には関係ないはずなのにその闇にどんどん巻き込まれていきます。
長子である長女。特に妹を持つ方はかなり背筋が凍ると思います。
その辺のホラーより怖い。
これからの季節にピッタリの本です。

タイトルの私の命はあなたの命より軽い。命の重さは平等であるはずなのに、この物語の中にはその考えに矛盾を感じる部分が有ります。
私には平等である理由を上手く説明できませんでした。
今後、ゆっくり考えてみたいと思います。