【あらすじ】小学校の体育館裏で、きりこが見つけた黒猫ラムセス二世はとても賢くて、大きくなるにつれ人の言葉を覚えていった。両親の愛情を浴びて育ったきりこだったけれど、五年生の時、好きな男の子に「ぶす」と言われ、強いショックを受ける。悩んで引きこもる日々。やがて、きりこはラムセス二世に励まされ、外に出る決意をする。きりこが見つけた世の中で一番大切なこととは?
最近、本からすっかり離れていたので、リハビリには丁度良い文字数でした♪
この本を購入したのは西加奈子さんの作品のファンだということも有りますが、世の中で一番大切な物とは何かを知りたいと思ったからです。
私の予測は割りと良い線をいっていました。
何かを書いてしまうとツマラナイので、それが何なのかは実際に読んで知っていただきたいと思います!
猫が話すとか、主役が小学生とか、読む前はお子さま向けで退屈なストーリーなのではないかと思っていましたが、全くそんな事はなく、何ならお子さまにはまだ早い内容になっております。あらすじからは想像もつかない驚きが沢山詰まっておりました…。
西さんの作品の特長でもある、個性的でキャラの濃い登場人物たちも健在で、あっと言うまに本の世界に引き込まれました。
ラムセス二世が兎に角可愛いくて癒されました。読む前は現実味のある世界観に話す猫が登場する事に不安がありましたが、魔女の宅急便のジジと同じくらいに物語に溶け込んでいて、逆にいないと物足りない!と感じる程に全く違和感を抱く事が有りませんでした。
きりこや周り人たちを通して、自分の幼い頃の記憶が甦り、あの頃にタイムスリップした感覚になれたのも楽しかったです。
私は地元を離れ、その頃の同級生たちとも切れてしまったので、より懐かしい気持ちになりました。皆、どんな人生を歩んでいるのかなー。
やはり、西さんの作品は素晴らしい。
読むと元気になります!
また本と距離ができる前に続けて次の本を読み始めようと思います♪