ゆるゆるな毎日♪

日々あったことを綴ります。

最近読んだ本たち。 24.

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『春の庭』柴崎友香さん 文春文庫。

裏表紙のあらすじを読んで衝動買いしました。主人公は30代の一人暮らしの男性(太郎)。ある日、同じアパートに住む、隣に建つ水色の家に異様な関心を持つ女と出会います。
異様のフレーズに一体何が起こるのかとワクワク。
帯には『二階のベランダから女が頭を突きだし何かを見ている』の文字。この怪しい雰囲気。一体彼女は何を見ているのか。もしかして、ホラーかサスペンスに発展するの?なんて思いながら読み進めました。
ですがそれについては完全に期待し過ぎました(笑)(好きすぎて暴走はしています)

春の庭のお話はアパートに住む住人と水色の家とそこに住む家族を中心に進んでいきます。
描写がとても丁寧で、すべての登場人物を身近に感じる事ができ、季節の変化や時の移り変わりと共に変化する彼らの様子を寂しく思うのと同時に変化があるのは良いことだとも感じました。
そして、彼が暮らす街や部屋を想像するうちに意味もなく自分の住む街を歩いて新しい発見をしたいし、部屋の模様替えをしてもっと居心地の良い空間を作りたくなりました。
私は自分で住む場所を決めた事がありません。一人暮らしをした事が有りませんし、実家を出てからは夫が見つけた場所に住んでいます。
いつか、ここに住みたい!と感じる場所で暮らすのが夢です。

他の収録されているお話は、私には面白さが分からない物もありましたし、全体的にはまれなかった『週末カミング』と似た雰囲気を感じますが、今回の作品は読んで良かったと思います♪