『パリに行ったことないの』山内マリコさん 集英社文庫。
題名通り、パリに行ったことのない女性たちが主人公のお話です。
出てくる女性は立場や年齢が様々な為、同じ場所について書かれていても、街へのイメージや思うことはそれぞれ違います。
それなのに全ての登場人物にとって、パリという街が特別な場所であるというのは共通の認識としてあって、そこから新しい一歩を踏みだす点でも同じであることから、この街を通して一人の女性の生き方を垣間見ることに違和感はなく、とても面白く感じました。
そして、この本に登場する女性と同じように私もこの街に憧れていた一人だったのでかなり楽しめました♪
私とパリ。
大学で第二外国語で少しだけフランス語を勉強しました。ワイン好きな夫の影響でフランス産のワインにはまった事もあります。今も大好物であるマカロンは一度口にした瞬間から虜でした。
フランスが舞台の小説や映画にうっとりし、新婚旅行ではパリを中心に念願の旅行へも行きました。
旅行前にはマンツーマンでスクールにも通いました。ですが、なぜか、先生はカナダ人。質問は常にごまかされ、波長も合わず辞めた思い出があります(笑)
こんな出来事しかありませんが、私もパリを感じながら、彼女たちの様に前向きに歩んでいきたいと思いました。
帯にあるカヒミカリィさんの言葉の通り、共感し一歩踏みだす力をくれる作品だと思います！
ちなみに一番心に響いたのは、最後のお話に登場する男性の言葉。人生の喜びは仕事なんかじゃない。です。
登場する主要人物と関係ない所が私らしい気がします(笑)
