ゆるゆるな毎日♪

日々あったことを綴ります。

最近読んだ本たち 15.

f:id:sakurafubukimau:20170409232931j:plain
江國香織さん『ホテルカクタス』集英社文庫
この本を読んだ時。この詩が頭に浮かびました。

「わたしが両手をひろげても、 お空はちっとも飛べないが、 飛べる小鳥はわたしのように、 地面をはやくは走れない。
わたしがからだをゆすっても、 きれいな音は出ないけど、 あの鳴る鈴はわたしのように、 たくさんなうたは知らないよ。
鈴と、小鳥と、それからわたし、 みんなちがって、みんないい。」

『わたしと小鳥と鈴と』 金子みすずさん。

この本は真面目で神経質な数字の2。運動が大好きで悪い人ではないが無神経なきゅうり。物知りで大人な雰囲気だが、周りがひくぐらい大雑把な帽子の三人?の物語。
三人は全然違う。でも、お互いに必要で信頼できる友達。
みんなちがってみんないい。
正にそう感じる本です。

大好きな作家さんの著書なので、この本の存在は知っていました。一度、読んだこともありましたが、その時には購入には至りませんでした。
とても読みやすく、登場人物もファンシーで子供向けだなぁと感じたからだと思います。
ですが、心の片隅に常に引っ掛かっていて気になる本ではありました。何がそんなに気になるのか。明確な理由は分からないままでしたが、先日書店で見つけた時につい衝動買いしてしまいました。
再び読んでみて腑に落ちました。
今、欲しい言葉がここにある。

みんなちがってみんないい。
そう思いたいし、そう思われたい。